全国的にみてもまだまだドックランとして自由に走らせる場所が少ないのが実状ですので、リードを外して思いきり走らせる機会は少ないと思いますが、広い野原や河川敷などで自由に運動をしている様子もたまには見かけます、こんな時にも必ず必要なのが称呼「来い」のコマンドです。
子犬の頃おやつを見せておいでと呼ぶと、喜んで走って来たことは皆さん経験されていると思いますが、何時の頃からか、勝手に遊びに行ってしまったり、喜んでくる事は来るんですが1メーター位から近くによらずなかなか捕まらなかったりの経験もあると思います。犬種によっても多少の違いはありますが、ほとんどが飼い方の間違い、WANとの接し方の誤りが原因だと思います。
子犬も6ヶ月を過ぎるとだいぶ体力もつき行動範囲も広くなります。見る物聞く物興味津々、飼い主の言う事など無視して興味のある方へ行ってしまうのは当然な事かもしれません。こんな時。群れで行動していると必ずリーダーや上の者が抑えてくれます。もちろん群れのWAN達はそれなりにコイのコマンドを出来ることは必要ですけれどネ。犬が離れてもぜったい追わない。
鉄則です。たまに引き綱を付けたままの犬が町の中を悠々と闊歩している光景を見ることもありますが、どうして離れたかは分かりませんが、わき目も振らずに歩いています。
もしWANが離れてしまったらけして追いかけないで下さい。まだ訓練の行き届いていない犬は喜んで逃げます。これもWANにとっては一つの遊びとみていいでしょう。ですからもしこんな場面に出くわしたら名前を呼びながら自分が反対方向に走ってください。なおも無視して行ってしまうようでしたら付かず離れずWANが落ち着くまで付いていってください。特にまだ仔犬の場合などは何も分からずに喜んで遊んでいるうちに交通事故に遭う危険性も十分あります。これも躾の失敗からくる貴方の責任ですので、こうなる前に称呼、来いの躾もしっかりと教えておきたいものです。また。ある程度訓練したからといって、家の子は大丈夫という過信にも気をつけてください。ドライブなどでいつもと違う場所ではWANも勝手が分からず、パニックしてしまう事もよくあることです。必要以上にリードを離さない事が懸命です。子犬が小さい頃はそこそこ誉める事も出来るのですが、大きくなるとほとんどの方が誉める事を忘れているのではないでしょうか。幼年期の仔犬は興味、運動、その他一番活力仰せいな時期です。この頃に飼い主から離れる事も覚えます。また、裏返して考えてみると、この頃が一番手のかかる厄介な時期でもあります。したがって誉める事より叱る事のほうが多いのではないでしょうか。
たとえば、留守の間に玄関にあった靴をかじってしまったのでしっかりと怒ってやった。鳴き声がうるさいので頭を数回たたいた。等いろいろありますが基本的に犬の飼い方が、考え方が違っています。玄関の靴をかじってしまったのは犬にしてみれば当然、そこに玩具があったからやっただけの事、そこに玩具として置いておく貴方がいけないのです。鳴き声についても同じ事、どうして鳴いているのか、犬の気持ちになって考えてみてください。犬は犬として番犬として立派に自分の役目を果たしているつもりかもしれませんよ。このように、どこかで何か接し方が違っていたから呼んでもこなくなったのです。呼ばれて行ったら誉められた。このフレーズをもう一度WANにインストールしてください。
ボール遊びの好きな子でしたら、貴方もWANになって一緒に遊んでください。 投げたボールを持ち帰ったら必ず誉めてください。おいしいご褒美をあげてください。ただしいつも貴方がボスとしてリードしてやる事を忘れずに。やりっぱなし、与えっぱなし、は決して良くありません。おもちゃを与えるのも、「おしまい」といって取り上げるのも貴方が主導です。こういう楽しい遊びの中からでも簡単に再インストールする事が出来ます。もし不安があるようでしたら、5メーター、10メーターの長い訓練用のロープも在りますので使ってみたらと思います。