これは6番と7番を連動させ、ひとつの流れとしたものです。また考え方としては、ボール遊びや棒拾いの遊びの延長でありそれを形として確立させただけの事です、あまりかしこまった気持ちにならず、あくまでも遊びの延長として捕らえ、リラックスした気持ちでWANと接してあげましょう。

訓練競技会、家庭犬資格審査会、などではこの部分を正式に形作り、ひとつの科目としている所もあります。 

 平地持来 ・・・・・・・ 犬を左に付けて座れ.待て の状態からダンベルを投げ、「持って来い」のコマンドで犬をやり、咥えたダンベルをハンドラーの前に持って来て正面で座る。審査員の、受け取っての指示で「出せ」のコマンドを出し犬から受け取る。そのままあとへのコマンドで再び自分の左に付けさせて座らせる。これでひとつの科目は終了ですが、この科目は声符は使えませんので視符によるコマンドだけでやります。

 障害持来 ・・・・・・・ 上と同じことですが、これには高飛びの障害がはいります。ダンベルは高飛びの向こう側の見えないところに投げ、体高の1.5倍の障害を飛び越えて行き、ダンベルを咥えたら同じ障害を飛び越えてハンドラーの正面に戻り座ります。後は前と同じです。

 捜索持来 ・・・・・・・ 審査員の指示に従い紐無しによる脚側行進で右回り、左回り、他、行進し、途中で審査員の指示により臭いのついたハンカチとか何かをWANに分からないように落としてくる。ある程度はなれたところまで来てから審査員の指示により捜索を開始、探し当てたらそれを咥えてハンドラーの正面まで戻り座る。あとは同じ。

 これはJCC 日本コリークラブの 家庭犬資格審査会 CDX 、UD,クラスの中のひとつの科目ですが、これもボール遊びの延長です。

 この審査会も年間何回も行われていますが、そのハンドラーのほとんどが普通の主婦であったり、サラリーマンのおじさんであったり、特別な訓練士ではないことに驚かされます。他にもアジリティーの競技会、飛皿(フリスビー)の競技会をみても、素人の犬好きが多く集まっているのには感心させられます。家庭犬としてどこまで必要かというと一概には言えませんが、少なくとも人間との共同生活をしていく上で社会に迷惑をかけずに生活できるだけの躾は出来るはずです。

 躾も訓練も、自分にとって、またWANにとっても楽しいものでなくてはいけません。もしどちらかが苦痛に思えたらすぐ止めるべきです。その為にもリーダーである貴方にとって、躾や訓練の壁に突き当たった時、難しさを苦痛に感じないおおらかさと寛容さを持って欲しいものです