ボール遊びやロープを使った綱引き、棒を投げての持来と、家庭にいてもいろいろな遊びが出来ます。そんな遊びの一環としてこの咥えを教えておくとこれから先、WANとのふれあいやコミュニケーションをはじめ遊びの幅も広がります。たとえば、介助犬でよく使われる物品持来、落としたものを拾い上げる、ドアを開ける、電話を取る、他日常生活の中でも多くの場面で役に立つ事も沢山あります。TVなどでも最近良く見かけますが、新聞持ってきて、ビール持ってきて、などWANとの共同生活の中でまた違った遊びやライフスタイルを楽しむ事が出来ます。 

この咥えについては出来れば室内で飼われている方のほうが教えやすいと思います。 
いつも身近にいてお互いのコミュニケーションが取れていれば、毎日の生活の中でまさに遊びながら、楽しみながら理解させる事が出来ます。ここでは咥えについての基本手法について述べます。

先ず、その子にあった大きさのダンベルか咥えやすく丸めた新聞紙を用意します。座れ、マテのコマンドの後、持っているダンベルに集中させます。ボール拾いや棒などではあたりまえに咥えてくる子も、いざ命令による咥えとなると今までとは違い簡単には咥えてくれません。そこで、静かに口をあけてやり「咥え」といいながらダンベルを咥えさせます。勿論出来たら誉めてやるのは当然ですが、あきさせないようにモチベーションを与えながら何回か続けます。この命令による咥えはWANによっては嫌がる子もいますので強引に続けない事も必要です。ただ。嫌がるからといって好きに遊ばせておくだけでは前に進みませんので4~5回やったら休み、また落ち着いたら繰り返すといったように毎日少しづつでもいいので続けましょう。嫌がっていたこのコマンドも大好きなおやつに釣られてやっているうちに、突然喜んでやるようになる事もしばしばあります。 

咥えが出来るようになったら咥えたまま歩かせてみましょう。あまり口の先で咥えているとすぐに落としてしまいますので出来るだけ奥で噛ませてください。これが出来るようになったら次に移ります。